
自己破産を考えたとき、多くの人が最初に検討するのが無料相談です。しかし、どこに相談すればよいのか、何を聞かれるのか、相談したらそのまま契約になるのではないか——手続きの前段階でつまずく方は少なくありません。
今回、自己破産について無料相談を利用したことがある100人を対象に、最初に選んだ相談先・相談前に抱えていた不安・相談後に取った行動について調査しました。
最初の相談先は「弁護士事務所」が39.0%で最多。相談前の不安の1位は「自己破産できるか分からなかった」で54.0%でした。そして相談後に「そのまま自己破産を依頼した」のは35.0%で、「他の事務所にも相談した(32.0%)」とほぼ並ぶ結果となりました。
調査概要:「自己破産の無料相談」に関する調査
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査期間 | 2026年7月22日(水)〜2026年7月23日(木) |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査人数 | 100人 |
| 調査対象 | 調査回答時に自己破産について無料相談を利用したことがあると回答したモニター |
| 調査元 | 株式会社cielo azul 債務整理相談ナビ |
| モニター提供元 | サクリサ |
本調査の対象は「自己破産の無料相談を利用した人」であり、自己破産の手続きを完了した人に限定していません。相談したうえで別の手続きを選んだ人や、手続きに進まなかった人も含まれています。
最初の相談先——「弁護士事務所」が39.0%、公的・団体の窓口は合計38.0%
「自己破産について、最初に無料相談を受けた相談先を教えてください」と尋ねたところ、以下の結果となりました。
| 順位 | 最初の相談先 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 弁護士事務所 | 39.0% |
| 2位 | 司法書士事務所 | 21.0% |
| 2位 | 法テラス | 21.0% |
| 4位 | 弁護士会の法律相談センター | 9.0% |
| 5位 | 自治体の無料相談 | 8.0% |
| ー | その他 | 2.0% |

最も多かったのは「弁護士事務所(39.0%)」で、「司法書士事務所(21.0%)」と合わせると60.0%が民間の事務所を最初の窓口に選んでいました。
一方、「法テラス(21.0%)」「弁護士会の法律相談センター(9.0%)」「自治体の無料相談(8.0%)」を合計すると38.0%となり、4割近くが公的機関や士業団体の窓口から入っています。無料相談の入口が民間だけに偏っているわけではないことが読み取れます。
法テラス(日本司法支援センター)の無料法律相談は、収入と資産が一定の基準以下であることが利用の条件で、相談時間は1回30分、同一の問題につき3回までとされています。相談は原則として事前予約制です(法テラス公式サイト「無料法律相談のご利用の流れ」/2026年8月時点)。
費用の立替制度も含めた活用方法は債務整理でお金がない人が頼める弁護士・司法書士は?法テラスの免除って?で整理しています。
なお、司法書士事務所を選んだ21.0%については、司法書士が代理人として扱える範囲に制限がある点を知っておく必要があります。
詳しくは債務整理は司法書士に相談できる?140万円の壁と弁護士との違い・選び方で解説しています。
相談前の不安——1位は「自己破産できるか分からなかった」54.0%、費用が51.0%
「無料相談を受ける前に、不安だったことを教えてください」と尋ねたところ(複数回答可)、以下の結果となりました。
| 順位 | 相談前に不安だったこと | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 自己破産できるか分からなかった | 54.0% |
| 2位 | 費用がどのくらいかかるか不安だった | 51.0% |
| 3位 | 家族に知られることが不安だった | 33.0% |
| 4位 | 財産を失うことが不安だった | 29.0% |
| 5位 | 弁護士・司法書士に相談すること自体に抵抗があった | 17.0% |
| 6位 | 強引に契約を勧められないか不安だった | 16.0% |

上位2項目は「自己破産できるか分からなかった(54.0%)」と「費用がどのくらいかかるか不安だった(51.0%)」で、いずれも半数を超えました。制度を使えるのかという適用可否と、いくらかかるのかという金額。この2点が、相談前の不安の中心にあることが分かります。
自己破産は、支払不能の状態にあることなどが要件となる手続きであり、借金があれば誰でも自動的に利用できるものではありません。
一方で、要件を満たすかどうかは収入・財産・負債の内容によって判断が変わるため、本人が自力で見極めるのは難しいです。制度の全体像は自己破産とは?借金がゼロになる仕組み・デメリット・流れをわかりやすく解説で解説しています。
3位の「家族に知られることが不安だった(33.0%)」、4位の「財産を失うことが不安だった(29.0%)」は、手続きそのものより、手続きが生活に及ぼす影響に向いた不安です。それぞれ債務整理は家族にバレる?バレる6つの原因と内緒で進めるための対策、自己破産で残せる財産・取られる財産|現金99万円・車・預貯金の扱いで整理しています。
注目したいのは5位・6位です。「弁護士・司法書士に相談すること自体に抵抗があった(17.0%)」「強引に契約を勧められないか不安だった(16.0%)」は、相談内容ではなく相談という行為そのものへの心理的なハードルを示しています。約6人に1人が、相談の場で断れなくなることを警戒していた計算になります。
相談後の行動——「そのまま依頼」は35.0%、「他の事務所にも相談」が32.0%
「無料相談を受けた後、どのような行動を取りましたか」と尋ねたところ、以下の結果となりました。
| 順位 | 相談後に取った行動 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | そのまま自己破産を依頼した | 35.0% |
| 2位 | 他の事務所にも相談した | 32.0% |
| 3位 | 任意整理・個人再生など別の手続きを選んだ | 17.0% |
| 4位 | 手続きを行わないことにした | 13.0% |
| ー | その他 | 3.0% |

最も多かったのは「そのまま自己破産を依頼した(35.0%)」でしたが、3人に1人という水準にとどまりました。次いで「他の事務所にも相談した(32.0%)」がほぼ並んでいます。
「任意整理・個人再生など別の手続きを選んだ」は17.0%、「手続きを行わないことにした」は13.0%でした。最初の相談先にその場で依頼した人以外、つまり複数の窓口を回ったり、別の結論に至ったりした人が65.0%を占めていることになります。
「別の手続きを選んだ(17.0%)」は、自己破産を想定して相談に行った結果、任意整理や個人再生に方針が変わったケースです。手続きごとの向き不向きは【比較表付き】債務整理の種類と違いを徹底解説|あなたに合う制度がわかる診断付きで比較できます。
不安と行動を重ねると見えること
相談前の不安と相談後の行動を並べると、2つの点が浮かび上がります。
- 無料相談は「申し込む場」ではなく「選べる手続きを確認する場」:相談前の不安1位は「自己破産できるか分からなかった(54.0%)」。相談後は17.0%が別の手続きを選び、13.0%は手続きに進まないと判断しています。適用可否が分からないまま相談に行き、そこで方向が定まった人が一定数いることが読み取れます。
- 「強引に契約を勧められないか(16.0%)」という不安と実態のギャップ:その場で依頼したのは35.0%、他の事務所にも相談したのは32.0%でした。弁護士・司法書士への依頼は委任契約であり、相談したからといって契約が成立するわけではありません。
ただし、対応は事務所によって異なります。相談前の不安2位が費用(51.0%)だったことを踏まえると、総額・内訳・分割の可否を書面や見積もりで確認できるかどうかが、比較の実務的な基準になります。
費用の目安は債務整理の費用相場は?任意整理・個人再生・自己破産の総額目安と内訳で確認できます。
債務整理経験者1,024人を対象とした当社の別調査でも、相談先を決めるうえで最も重視されたのは解決能力、次いでトータル費用でした(債務整理経験者1,024人に聞いた「相談先の決め手」)。
まとめ:無料相談は「依頼の入口」ではなく「選択肢を確認する場」
今回の調査で明らかになった主なポイントを整理します。
| 調査項目 | 結果 |
|---|---|
| 最初の相談先1位 | 弁護士事務所(39.0%) |
| 最初の相談先が法テラス・弁護士会・自治体(合計) | 38.0% |
| 相談前の不安1位 | 自己破産できるか分からなかった(54.0%) |
| 相談前の不安2位 | 費用がどのくらいかかるか不安だった(51.0%) |
| 相談後にそのまま依頼 | 35.0% |
| 他の事務所にも相談 | 32.0% |
| 別の手続きを選んだ | 17.0% |
自己破産の無料相談を利用した100人のうち、最初の相談先にそのまま依頼したのは35.0%でした。残りの65.0%は、他の事務所にも相談する、別の手続きを選ぶ、手続きに進まないという判断をしています。
相談前に最も多かった不安が「自己破産できるか分からなかった」であったことを考えると、無料相談は依頼を決める場というより、自分の状況で何が選べるのかを確認する場として使われている実態が見えてきます。
相談先の選び方や確認すべき観点は債務整理の弁護士・司法書士の選び方|違いと6つの観点で解説しています。
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