「督促状(とくそくじょう)」という言葉を見て、読み方や意味がわからず不安になったことはありませんか?
急に郵便で届いたり、書類に書かれていたりすると、「どうすればいいの?」と戸惑う方も少なくありません。
この記事では、督促状の正しい読み方や意味、どんなときに届くのか、支払いを滞納してから何日くらいで届くのかといった基本的な情報をわかりやすくまとめています。
また、個人や連帯保証人が使えるシンプルな文例やテンプレートも掲載しています。
「難しいことはわからないけど、とにかく意味を知りたい」という方に向けて、できるだけやさしい表現で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
督促状とは?読み方(とくそくじょう)と意味
督促状とは、債権者が債務者へ支払い期日の過ぎた借金などの債務の支払いを要求する書面です。
支払いを滞納してから比較的早期の段階で送付されるケースが多く、「請求書」とニュアンスが近く、通常は普通郵便で送られてきます。読み方は、「とくそくじょう」と読みます。
借金を滞納したら、債権者から電話がかかり、督促状が送られてくるというイメージです。
督促状に法的な強制力はない
督促状自体には法律的な強制力はありません。つまり、督促状に書かれた通りに返済しなかったからといって、すぐに財産を差し押さえられるわけではありません。
ただし、借金をそのまま返済しない状態が続くと、以下で説明する「催告書」が次に送られてきます。放置すると、法的手段を取られ、財産を差し押さえられる可能性があります。
督促状が届いたら内容を確認し、できるだけ早く支払いを行うように心掛けましょう。
催告書とは?
催告書とは、督促状と同様に借金などの債務の支払いを求める書面ですが、督促状よりも後の段階で送付されるケースが多いです。読み方は、「さいこくしょ」と読みます。
詳細は、詳しい記事を用意しましたので、それぞれの違いを詳しく深掘りした記事でご確認ください。
催告書に法的な強制力はない
催告書は、督促状と同じく「返済期日が過ぎた借金の支払いを促すために送付される書面」ですが、法的には強制力を持ちません。
督促状と催告書の違い
催告書と督促状の違いは、大きく4つ挙げられます。
- 督促状は催告書より早い段階で送付される
- 督促状は普通郵便、催告書は内容郵便郵便で送られる
- 催告書は緊急性が高く、放置すると法的手段をとられる可能性が高くなる
- 催告書は督促状よりも請求金額が高くなる
督促状のテンプレート・文例、書き方
督促状にはどのようなことが書かれているのでしょうか?
クレジットカードなどのショッピングローンやキャッシングの未払いを続けた場合の督促状のテンプレート・例文をご紹介しますので、内容や文言、書き方も確認してみましょう。
○○○○殿
契約番号 〇〇〇〇―〇〇〇〇―〇〇〇〇
〒○○○ー○○○○
東京都新宿区○○ ○○ビル階
株式会社○○○○
担当:○○○
拝啓
平素は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、貴殿の当社におけるキャッシングご利用にかかるご返済につき、2019年5月以降のお支払いを確認できない状態が続いております。先般お電話にてもご連絡させて頂きましたが通じませんので書面にてご連絡を致しました。
つきましては早急にお支払い状況を御確認いただきました上、もしお支払いがまだであれば遅延している元本及び利息〇〇〇円、遅延損害金の合計〇万〇〇〇〇円を、以下に記載する当社指定口座宛入金する方法にてお支払いいただきますようお願いいたします。
なお本状と行き違いによってお支払いいただいておりました場合、何とぞご容赦いただけますと幸いです。
お支払い内容
2023年1月〜4月利用分 計〇万〇円
利息 〇〇〇円
遅延損害金 〇〇〇〇円
合計お支払額 合計〇万〇〇〇〇円
入金先口座
金融機関名 ○○○○銀行
支店名 ○○支店
預金種別 普通預金
口座番号 ○○○○○○○○
口座名義 カ)○○○○
督促状はどれくらいで届く?(支払遅れからの日数)
支払いが遅れたときに届く「督促状(とくそくじょう)」。どれくらいの期間で届くのか、相手やケースによって異なります。
ここでは一般的な到着タイミングについて解説します。
支払いを忘れてすぐに届くわけではない
借金を滞納すると、まずは債権者から電話によって督促されることが多いです。
滞納後1週間~1か月で届くのが一般的
電話できちんと対応しなかった場合、業者にもよりますが早くて1週間くらい、遅くとも1か月の間には督促状が届きます。市区町村など公的機関からの督促状は、納期限からおおよそ20〜30日以内に督促状が発送されます。
たとえば、横浜市の市税については、納期限後30日以内に送付となっています。
何度か督促状や電話で支払いを求められる
督促状が来た後も延滞した金額を支払わず無視すると、その後何度も電話がかかってきたり督促状が送られてきたりして、支払いを求められます。
督促状の内容も厳しく強いものに変わってきます。
保証人・連帯保証人に連絡が届くこともある
電話や督促状をさらに一定期間無視していると、保証人や連帯保証人に連絡が届くこともあります。
連帯保証人がいる場合は、多大な迷惑がかかります。
督促状を無視すると催告書が届く
督促状が何回も届いているのに支払いを延滞したまま2~3か月が経過すると、内容証明郵便で催告書が届きます。
このときには「期限の利益」が失われているので、借金の残金と利息、遅延損害金の一括払いを求められます。
「期限の利益」とは、簡単にいうと分割で支払える権利のことです。この権利を失うので、分割での支払いは認められず、一括での支払いを求められます。
発送方法は普通郵便が多いが内容証明もありえる
通常の督促状は普通郵便で送られますが、事業者によっては内容証明郵便を利用することもあります。普通郵便の場合は、不在でも郵便受けに投函されるため、見落とさないようにしましょう。
督促状の封筒には何と書かれている?
封筒には「重要」「至急開封」などの文言が書かれていることが多く、差出人が企業名でない場合もあります。開封しにくい雰囲気ですが、内容を確認しないままにするのは危険です。
督促状に関するよくある質問
督促状の読み方は、「とくそくじょう」と読みます。
>>督促状のテンプレート
督促状、催告書が届いたらすぐに専門家に相談を
借金を支払えなくなって督促状や催告書が届いたとき、支払いを無視し自己判断で対応すると不適切な対応によって大きな不利益を受けるおそれがあります。
一括請求や訴訟をされた段階でも、債務整理をすれば借金問題を解決できます。
債務整理で弁護士や司法書士に依頼すると、その後は督促状も催告書も届かなくなって安心して生活できますし、後は専門家に任せていたら借金を減額あるいは免除してもらえます。
借金問題は専門家に依頼したら意外とすんなり簡単に解決できます。困っている方は、勇気を出して一歩踏み出し、自分と合いそうな条件で選んだ弁護士や司法書士事務所に電話かメールで問い合わせてみてください。