カードローンとキャッシングの違い|ショッピングとの違いと注意点

カードローンとキャッシングの違い
執筆:大泉 聡(弁護士・司法書士に取材)

監修者:FP 竹国 弘城

カードローンは借入れを目的としたローン商品で、クレジットカードのキャッシングはカードに設定された借入枠を利用して現金を借りるサービスです。金利や利用限度額は商品によって異なります。

JCBの例では、カードローン「FAITH」のほうが、クレジットカードのキャッシングより金利が低く、利用可能枠も大きく設定されています。

JCBの場合、カードローン「FAITH」は年1.30〜12.50%・最大900万円、JCBクレジットカードのキャッシングは年15.00〜18.00%・最大100万円です(JCB公式サイト)。

目次

カードローンとキャッシングの違いは?金利・限度額・総量規制で比べた違い

カードローンとクレジットカードのキャッシングは、どちらも現金を借りるサービスですが、金利・借りられる上限額・総量規制の扱いが異なります。

カードローンは借入に特化したサービスで、キャッシングはクレジットカードの付帯機能です。

比べる項目カードローンクレジットカードのキャッシング
使うカードローン専用カード(カードレスの商品もある)クレジットカード
提供する会社銀行、消費者金融、クレジットカード会社クレジットカード会社
金利(JCBの例)年1.30〜12.50%(JCBのカードローン「FAITH」)年15.00〜18.00%
借りられる上限額(JCBの例)最大900万円最大100万円
総量規制銀行の商品は対象外、消費者金融・カード会社の商品は対象対象
買い物での利用できないショッピング枠で利用できる

出典:JCB「キャッシング」、金融庁「貸金業法Q&A」

カードローンとキャッシングは、どちらの金利が低い?

同じ会社の商品で比べると、カードローンの金利はクレジットカードのキャッシングより低く設定されています。JCBでは、カードローン「FAITH」の金利が年1.30〜12.50%、JCBクレジットカードのキャッシングの金利が年15.00〜18.00%です(JCB公式サイト)。

カードローンの金利は、借りられる上限額(利用可能枠)が大きいほど低くなります。FAITHの場合、毎月分割で返済するときの金利は、利用可能枠ごとに次の通りです。

利用可能枠融資利率(年利)
900万円1.30%
700万〜899万円3.30%
500万〜699万円4.40%
400万〜499万円6.20%
350万〜399万円6.90%
250万〜349万円8.00%
150万〜249万円10.50%
〜149万円12.50%

出典:JCB「JCB CARD LOAN FAITH」

カードローンでも、消費者金融の商品には上限金利がクレジットカードのキャッシングに近いものがあります。金利を比べるときは、各社の公式サイトで実質年率の上限を確認してください。

借りられる上限額は、カードローンとキャッシングのどちらが高い?

借りられる上限額は、カードローンのほうが高く設定されています。JCBでは、カードローン「FAITH」の上限が900万円、JCBクレジットカードのキャッシング枠の上限が100万円です(JCB公式サイト)。

実際に使える金額は、どちらも申込時の審査で決まります。年収や他社からの借入残高によっては、希望した額より低い枠になります。

カードローンとキャッシングは、総量規制の対象になる?

クレジットカードのキャッシングは総量規制の対象です。カードローンは、貸す会社によって対象かどうかが分かれ、消費者金融やクレジットカード会社のカードローンは対象、銀行のカードローンは対象外です。

総量規制とは、原則として、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える新たな借入れを制限する制度です。ただし、一定の例外貸付けや除外貸付けがあります。(金融庁「貸金業法Q&A」)

総量規制の対象になるかどうかは、貸す会社が「貸金業者」かどうかで決まります。

  • 対象になる:消費者金融のカードローン、クレジットカード会社のカードローン、クレジットカードのキャッシング
  • 対象外:銀行・信用金庫などのカードローン、クレジットカードのショッピング

たとえば年収300万円の人の場合、総量規制の原則的な基準は、貸金業者からの借入残高の合計100万円です。ただし、総量規制の対象外となる借入れや、一定の例外貸付けもあるため、すべての借入れに一律に適用される上限ではありません。(金融庁「貸金業法Q&A」)

カードローンとは?どんな仕組みで借りるサービス?

カードローンは、あらかじめ審査で決まった利用可能枠の範囲で、現金を何度でも借りられる個人向けのローンです。借りたお金の使い道は原則自由ですが、事業資金には使えない商品が多くあります。

借り方は、提携ATMで引き出す方法と、指定した銀行口座に振り込んでもらう方法が中心です。最近はカードを発行せず、アプリで借入と返済ができる商品も増えています。

返済方式は商品によって異なり、借入残高に応じて毎月の返済額が変わる方式や、毎月の元金を一定額ずつ返済する方式などがあります。商品によっては、毎月の約定返済に加えて、余裕があるときに追加返済することもできます。

クレジットカードのキャッシングとは?ショッピング枠とどう関係する?

クレジットカードのキャッシングは、カードに設定されたキャッシング枠の範囲で現金を借りるサービスです。キャッシング枠はすべてのカードに付いているわけではなく、申込時または入会後に審査を受けて設定します。

クレジットカードでは、ショッピング枠とキャッシング枠が別々に設定されるほか、両者が総利用枠の範囲内で管理される場合があります。キャッシングを利用すると、カードの利用枠の設定によっては、ショッピングに利用できる金額も減少します。

たとえば、総利用枠50万円のうち、キャッシングの利用額がショッピングの利用可能額にも影響するカードでは、20万円を借りると、ショッピングに利用できる金額が30万円になる場合があります。

公共料金や携帯料金をカード払いにしている場合は、利用可能額が不足しないよう、カード会社の案内で確認しておきましょう。

キャッシングとショッピングの違いは?利息と枠の違い

キャッシングはカード会社から現金を借りる取引で、ショッピングは買い物の代金をカード会社に立て替えてもらう取引です。この違いから、利息のかかり方と法律の扱いが異なります。

比べる項目キャッシングショッピング
取引内容現金を借りる代金を立て替えてもらう
利息・手数料(JCBの例)1回払いでも、借りた翌日から日割りでかかる1回払い・2回払い・ボーナス1回払いならかからない。3回以上の分割払いとリボ払いはかかる
適用される法律貸金業法(総量規制の対象)割賦販売法(総量規制の対象外)

出典:JCB「キャッシングサービスのご利用条件」、JCB「ショッピング2回払い」、JCB「ボーナス1回払い」、金融庁「貸金業法Q&A」

同じ10万円を使うと、利息はいくら違う?

10万円を30日間使った場合、ショッピングの1回払いは手数料0円、年18.00%のキャッシングは約1,479円、年12.50%のカードローンは約1,027円の利息がかかります。

キャッシングとカードローンの利息は、「利用金額×年利×利用日数÷365日」の日割りで計算します(JCB「キャッシングサービスのご利用条件」)。

使い方年利30日間の利息
ショッピング1回払いなし0円
カードローン(FAITH・利用可能枠149万円以下)12.50%約1,027円
クレジットカードのキャッシング(上限金利)18.00%約1,479円

利息は借りている日数に比例して増えます。同じ10万円を1年間借り続けると、年18.00%では約18,000円、年12.50%では約12,500円です。

カードローンとキャッシングは、どちらを使えばいい?

返済までの期間が長くなるほど、金利の低いカードローンのほうが利息は少なくなります。翌月に一括で返せる少額の借入なら、利息の差は数百円程度です。

買い物の代金を分けて払いたい場合は、現金を借りるより、ショッピングの2回払いやボーナス1回払いのほうが手数料はかかりません(JCBの場合)。3回以上の分割払いやリボ払いを選ぶ場合は、手数料の実質年率とカードローンの金利を比べてください。

どちらを使う場合も、借りる前に「いつまでに、いくらずつ返すか」を決めておく必要があります。返済のために別の借入をすることは避けてください。

金融庁は、返済の見込みが立たないのに新たな借入れを行うと多重債務に陥る可能性があると注意を呼びかけています(金融庁「貸金業法Q&A」)。

カードローンやキャッシングのデメリットは?

カードローンやキャッシングのデメリットは、借入と返済の記録が信用情報に残ること、利息が日割りでかかり続けること、リボ払いでは元金が減りにくいことです。

  • 信用情報に登録される:カードローンやキャッシングを利用すると、契約内容や借入残高、返済状況などが信用情報機関に登録されます。

    宅ローンなどの審査では、他社からの借入残高や返済状況などが確認されることがあります。登録される情報や期間は、情報の種類や信用情報機関によって異なります。
  • 利息が日割りでかかり続ける:キャッシングは1回払いでも、借りた翌日から返済日まで利息がかかります
  • リボ払いは元金が減りにくい:毎月の返済額を小さくすると、返済額の多くが利息に充てられ、完済までの期間が長くなります
  • ショッピング枠が減る:クレジットカードのキャッシングは総利用枠を使うため、買い物に使える金額が減ります
  • 不正利用時の補償条件に注意:不正利用が発生した場合の補償条件は、カード会社の会員規約などによって異なります。キャッシングの不正利用についても、届け出の期限や補償の対象となる条件を確認しておきましょう。

返済が遅れると、延滞の記録が信用情報に登録され、新しいクレジットカードやローンの審査に通りにくくなります。信用情報に記録が残る期間は、債務整理のブラックリストはいつから何年?で説明しています。

リボ払いで返済が終わらなくなる仕組みは、リボ払いはやばい?3つの理由と返済が終わらない仕組みで詳しく説明しています。

カードローンやキャッシングの返済が苦しくなったらどうする?

カードローンやキャッシングの返済のために別の借入れを繰り返している場合は、借入先を増やす前に、返済計画の見直しや借入先への相談を検討しましょう。返

済の継続が難しい場合は、弁護士・司法書士などに債務整理について相談する方法もあります。借入れを繰り返すと、利息や返済負担が増え、家計を圧迫するおそれがあります。

債務整理相談ナビが自己破産の経験者100人に行った調査(2026年6月)では、自己破産に至った借入先として81.0%が「消費者金融」、43.0%が「クレジットカードのリボ払い」、41.0%が「銀行カードローン」を挙げました。

借入先が複数社になった理由は、「返済のために借り入れを繰り返した」が43.0%で最多でした。調査の詳細は自己破産に至った借入先は「消費者金融」が81%—経験者100人の実態調査で公開しています。

金融庁も、返済しきれない借入れがある場合は、各地の多重債務相談窓口に相談するよう案内しています(金融庁「貸金業法Q&A」)。

自分の借金にどの手続きが合うかは、債務整理の診断ツールで7問に答えると確認できます。

相談先を費用と実績で比べたい方は、債務整理のおすすめ弁護士・司法書士を比較するをご覧ください。

カードローンとキャッシングのよくある質問

キャッシングやカードローンを使うと、住宅ローンの審査に影響する?

キャッシングやカードローンを使っているだけで、住宅ローンの審査に通らないわけではありません。審査では信用情報で他社からの借入残高や返済状況が確認されるため、借入残高が多い場合や延滞の記録がある場合は、審査で不利になることがあります。

住宅ローンを申し込む予定がある場合は、既存の借入残高や返済状況を確認しておきましょう。借入残高を減らすことは返済負担の軽減につながりますが、住宅ローンの審査では、収入や返済負担率、信用情報なども総合的に確認されます。

なお、キャッシング枠を設定しているだけの場合と、実際に借り入れている場合では、審査上の扱いが異なることがあります。

キャッシングの利息に上限はある?

キャッシングやカードローンの金利には、利息制限法で上限が決められています。上限は借りる金額によって異なり、10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%です(利息制限法第1条)。上限を超える部分の利息は無効です(金融庁「貸金業法Q&A」)。

キャッシングで借りた分も、おまとめローンでまとめられる?

クレジットカードのキャッシング残高は、おまとめローンの対象となる場合があります。対象となる借入れの種類や条件は商品によって異なるため、申し込む前に各社の公式サイトなどで確認してください。

ショッピングの翌月1回払いの分は、借金ではなく立替払いのため対象になりません。おまとめローンの仕組みと注意点は、おまとめローンのデメリット5つで説明しています。

カードローンとショッピングの分割払いは、どちらを使えばいい?

買い物の代金を分けて払うなら、手数料のかからないショッピングの2回払いやボーナス1回払いが使えるかを先に確認してください(JCBの場合)。

3回以上の分割払いやリボ払いには手数料がかかるため、手数料の実質年率とカードローンの金利を比べて選びます。

分割払いとリボ払いの違いは、リボ払いとは?仕組み・手数料(金利)・分割払いとの違いで説明しています。

監修者

この記事の監修者
ファイナンシャルプランナー 竹国 弘城

ファイナンシャルプランナー 竹国 弘城
RAPPORT Consulting Office代表。

名古屋大学工学部卒業。証券会社、生損保総合代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナー(FP)として独立。

自分のお金の問題に自分自身で対処できるようになるためのサポートを行なう。

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