
債務整理は、「どこに相談するか」「費用はいくらか」「本当に解決できるのか」で迷いやすい分野です。
債務整理相談ナビ編集部では、弁護士・司法書士に債務整理を依頼した経験がある1,024人を対象に、相談先選びの「決め手」や、情報収集のつまずき、不満・満足の分岐点を調査しました(RRPオンライン調査/2023年7月14–17日)。
本ページは、調査結果を年次で整理して公開する「白書」の2026年版です。データは毎年更新し、生活者が判断しやすくなる情報の拡充を目指します。
意思決定ガイド:失敗しない「選び方」をモデル化する
この白書で得られるもの
- 相談先選びを迷わなくする「3段階モデル」
- ミスマッチを減らすための連絡方法(連絡設計)チェック
- 初回相談でそのまま使える質問テンプレ(9問)
- 状況別(急ぎ/費用不安/内緒)の分岐ガイド
- PDF/CSVのダウンロードと、引用・転載のルール
第1章 相談先選びの「3段階モデル」
債務整理の相談先選びは、最初から全部を比較しようとすると迷います。そこで本白書では、意思決定を3段階に分けます。
ステップ1:一次選別(解決能力)
まずは「解決できる力」で候補を絞ります。ここを曖昧にすると、後で費用が安くても「進まない」「不安が増える」になりがちです。
一次選別で見るべき指標(例)
- 実績の開示:件数・領域・更新頻度があるか
- 説明の具体性:手続きの流れ、注意点、想定期間が具体的か
- できないことの説明:リスクや例外を隠さず言えるか
ステップ2:二次比較(トータル費用)
候補が絞れたら、次は「総額の見通し」で比較します。
安さだけでなく、増える条件が見えているかが重要です。
二次比較で見るべき指標(例)
- 見積りが「総額」か(追加費用の条件が明記されているか)
- 分割条件/途中解約の扱い
- “費用が増えるパターン”を先に説明してくれるか
ステップ3:最終決定(相性=コミュニケーション適合)
最後は「相性」です。ここでの不一致は、途中の不満に直結します。
最終決定で見るべき指標(例)
- 質問しやすいか(急がせない/遮らない/言い換えが上手い)
- 連絡が不安なく回りそうか
- “あなたの事情(内緒/急ぎ/収入変動など)”を前提に提案できるか
第2章 ミスマッチの主因は「連絡ルール(返信・報告の取り決め)」である
相談先の不満は、料金や立地よりも連絡と初動に集まりやすい傾向があります。そこで本白書では、連絡の取り決めを 「連絡ルール」 と呼び、事前確認を推奨します。
連絡ルールとは?
「いつ、どの手段で、どの頻度で連絡が来るか」をあらかじめ決めておくことです。
最低限確認したい連絡ルール(おすすめ基準)
- 初回返信:○時間以内/○営業日以内
- 進捗報告:週1/隔週/節目ごと(受任、交渉開始、和解、申立など)
- 連絡手段:電話/メール/LINE(希望に合わせられるか)
- 担当:担当者固定か/不在時の代替フローはあるか
- 緊急時:催告・差押え懸念などの連絡窓口はあるか
第3章 初回相談で使える「質問テンプレ(9問)」
以下は、初回相談でそのまま読み上げてOKなテンプレです。メモして比較すると、判断がブレません。
A. 解決能力(一次選別)
- 同じ手続き(任意整理/個人再生/自己破産等)の対応経験はどれくらいありますか?
- 進め方(交渉/申立/必要書類/期間)を、私の状況だとどう見立てますか?
- 難しくなるケース(例外・リスク)は何ですか?その場合の対処は?
B. トータル費用(二次比較)
- 見積りは「総額」ですか?追加費用が発生する条件も含めて教えてください。
- 分割は可能ですか?条件(回数・初回支払い・滞納時の扱い)は?
- 途中で方針変更(任意整理→個人再生等)になった場合、費用はどうなりますか?
C. 連絡ルール(最終決定に直結)
- 初回返信の目安(時間)と、連絡手段(電話/メール/LINE等)は選べますか?
- 進捗はどの頻度で、どんな内容を報告してもらえますか?
- 担当者は固定ですか?不在時の連絡先は?
第4章 状況別:あなたはどのルートで選ぶべきか
同じ“債務整理”でも、優先順位は状況で変わります。ここでは、よくある3パターンに分けて最短ルートを示します。
4-1. 「急ぎ」タイプ(督促が強い/止めたい)
最優先:連絡ルールと初動
- 初回返信の早さ
- 受任後の初動(督促停止までの流れ)の説明が具体的か
- 連絡がつかない時の代替フロー
4-2. 「費用不安」タイプ(支払いが怖い)
最優先:総額の透明性
- 総額見積り+追加費用条件
- 分割条件
- 途中変更時の費用ルール
4-3. 「内緒」タイプ(家族・職場に知られたくない)
最優先:連絡手段と運用
- 電話・郵送物の扱い(連絡方法の希望を反映できるか)
- 担当固定と配慮の説明
- 手続きごとの注意点(何が起きると通知が発生しやすいか)の説明
第5章 白書版チェックリスト(保存用)
候補が複数あるときは、以下のチェックで「判断の迷い」を減らせます。
5-1. 能力(一次選別)
- [ ] 実績の開示がある(件数/領域/更新頻度)
- [ ] 私の状況に合わせた見立てが具体的
- [ ] リスク・例外も説明できる
5-2. 費用(二次比較)
- [ ] 総額見積り+追加条件が明確
- [ ] 分割条件が明確
- [ ] 方針変更時の費用ルールが明確
5-3. 連絡ルール(最終決定)
- [ ] 初回返信の目安が明確
- [ ] 進捗報告の頻度が明確
- [ ] 連絡手段が希望に沿う
- [ ] 担当固定/代替フローがある
第6章 PDFのダウンロード
この白書は、PDFと集計表CSVを配布しています。保存・共有・引用の際にご活用ください。
第7章 引用・転載について
白書のデータ・図表は、出典として「債務整理相談ナビ白書2026|相談先の決め手調査(n=1,024)」を明記いただければ引用可能です。
図表の転載や取材のご相談は、お問い合わせよりご連絡ください。
根拠データ(原典)
本白書の根拠となる調査の完全版(設問・集計・CSVの説明)は、以下にまとめています。
債務整理相談ナビ®と専門家相談の活用
債務整理は状況により最適な手続きや注意点が異なります。情報収集とあわせて、弁護士・司法書士など専門家へ早めに相談し、費用や見通しを確認することが大切です。
『債務整理相談ナビ』では、基礎知識から相談先の選び方まで、生活者の判断に役立つ情報提供を続けてまいります。
