
監修者:弁護士 安沢 尚志
「弁護士費用が払えないから債務整理はできない」と思い込んでいませんか。お金に余裕がなくても、債務整理を弁護士・司法書士に依頼する方法はあります。
その中心になるのが、国が運営する法テラス(正式名称:日本司法支援センター)の民事法律扶助制度です。資力基準を満たせば、無料法律相談と、弁護士・司法書士費用の立替えを利用できます。立替金は無利息で、月々5,000〜10,000円程度の分割返済が可能です。
また、生活保護を受給している場合などは、立替金の返済が猶予・免除される場合もあります。
この記事では、法テラスの利用条件・資力基準・無料相談と立替制度の使い方、そして法テラスが使えない場合の選択肢まで、公式情報をもとに整理しました。
法テラスとは|国が運営する法的トラブルの総合案内所
法テラス(日本司法支援センター)は、総合法律支援法に基づいて設立された法務省所管の公的な法人です。経済的に余裕のない方が、弁護士・司法書士に依頼しやすくなるよう支援する制度を運営しています。
法テラスでできる2つのこと
法テラスの中心業務は次の2つです。
- 無料法律相談(法律相談援助):資力基準を満たす方に対して、1回30分・同じ問題で3回まで無料の法律相談を提供
- 弁護士・司法書士費用の立替(代理援助・書類作成援助):依頼が必要な場合に費用を立替え、無利息で分割返済できる制度
民事法律扶助業務とは
法テラスの中核業務である「民事法律扶助業務」は、次のように定義されています。
民事法律扶助業務とは、経済的に余裕のない方などが法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い(「法律相談援助」)、必要な場合、弁護士・司法書士の費用等の立替え(「代理援助」、「書類作成援助」)を行う業務です。
刑事事件は対象外、民事・家事・行政の案件が対象です。
法テラスを利用できる人の条件
法テラスの利用条件は、無料法律相談と立替制度で異なります。
無料法律相談の利用条件
法テラス公式は次のように定めています。
収入と資産が資力基準以下の方が対象です(刑事事件に関する相談は対象外)。
つまり、無料法律相談を受けるには「資力要件(収入と資産が基準以下)」を満たすだけで利用できます。
立替制度(代理援助・書類作成援助)の利用条件
法テラス公式は次のように定めています。
(1)収入と資産が資力基準以下であること、(2)勝訴の見込みがないとはいえないこと、(3)民事法律扶助の趣旨に適することの3つの条件を満たす必要があります。
立替制度を利用するには、上記3つの条件をすべて満たす必要があります。それぞれ詳しく見ていきます。
① 収入と資産が資力基準以下であること
最も重視される条件です。手取り月収(賞与含む)と資産(現金・預貯金・不動産・有価証券など)が、法テラスの定める基準以下である必要があります。
基準は世帯人数・居住地域で異なります。具体的な金額は次の項目で整理しています。
② 勝訴の見込みがないとはいえないこと
「最初から制度の利用が明らかに不相当ではないか」を確認する条件です。
- 自己破産事件であれば「免責決定の見込みがあること」
- 離婚等請求事件であれば「離婚成立の見込みがあること」
- 和解・調停・示談等であれば「解決の見込みがあること」
など、問題が解決する見込みがあれば該当します。
③ 民事法律扶助の趣旨に適すること
制度の目的(経済的に困っていて法的支援が必要な人を支える)に沿うかどうかの確認です。次のようなケースは対象外となります。
- 報復目的や自己宣伝のための訴訟
- 権利濫用的な訴訟
- 法人としての利用(個人事業主・代表者個人の債務整理は除く)
- 刑事事件
資力基準|収入・資産がいくらを超えると対象外になるか
「自分の収入では法テラスを使えるのか」を判断するには、次の3つを確認します。
- 手取り月収が基準額以下かどうか(家賃・住宅ローンを払っている場合は控除後の金額で判定)
- 資産(現金・預貯金)が基準額以下かどうか
- 同居家族の人数(基準額は家族人数で変わる)
ポイントは「家賃・住宅ローンの控除」です。月収が基準額を超えていても、家賃や住宅ローンの支払い分を引いた金額が基準以下なら利用できる可能性があります。
具体的な金額は次の通りです。
東京都特別区・大阪市などの基準
| 家族人数 | 収入基準(手取り月収・賞与込み) | 資産基準(現金・預貯金など) |
|---|---|---|
| 1人 | 200,200円 | 180万円以下 |
| 2人 | 276,100円 | 250万円以下 |
| 3人 | 299,200円 | 270万円以下 |
| 4人 | 328,900円 | 300万円以下 |
その他の地域の基準
| 家族人数 | 収入基準(手取り月収・賞与込み) | 資産基準(現金・預貯金など) |
|---|---|---|
| 1人 | 182,000円 | 180万円以下 |
| 2人 | 251,000円 | 250万円以下 |
| 3人 | 272,000円 | 270万円以下 |
| 4人 | 299,000円 | 300万円以下 |
家賃・住宅ローンを払っている場合の控除
家賃や住宅ローンを支払っている場合、収入から一定額を控除できます。控除後の収入が基準以下であれば対象となります。
| 家族人数 | 控除限度額(その他地域) | 控除限度額(東京都特別区) |
|---|---|---|
| 1人 | 41,000円 | 53,000円 |
| 2人 | 53,000円 | 68,000円 |
| 3人 | 66,000円 | 85,000円 |
| 4人 | 71,000円 | 92,000円 |
5人家族以上の場合の加算ルール
家族人数が1名増えるごとに、収入基準額に次の金額が加算されます。
- 東京都特別区・大阪市などの地域:1名あたり33,000円
- その他の地域:1名あたり30,000円
例:5人家族で東京特別区在住の場合、収入基準は 328,900円 + 33,000円 = 361,900円、資産基準は300万円となります。
出典:法テラス公式|弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ(2026年5月時点)
法テラスの無料法律相談の利用方法
法テラスの無料法律相談(法律相談援助)は、資力基準を満たす方が利用できる制度です。
相談は1回30分・同じ問題で3回まで
法テラス公式は次のように定めています。
相談は1回30分で、同一問題で3回まで相談可能です。
整理すると次の通りです。
- 1回の相談時間:30分
- 同じ問題について:合計3回(30分×3回=最大90分)まで利用可能
- 相談料:無料(資力基準を満たす場合)
- 申込書の記入のため、相談開始時間の10分前までに到着が必要
- 刑事事件は対象外
法テラスの事務所と契約弁護士事務所のどちらでも利用可
無料法律相談は、次のいずれかで受けられます。
- 法テラスの地方事務所(全国に設置)
- 法テラスと契約している弁護士・司法書士の事務所
「相談したい弁護士がいる」場合は、その弁護士が法テラスと契約しているか事前に確認してください。法テラスは特定の弁護士を紹介・推薦することはできません。
予約方法(電話・WEB)
- 法テラス・サポートダイヤル:0570-078374(平日9時〜21時、土曜9時〜17時)
- お近くの法テラス地方事務所への直接電話
- 一部の相談場所ではWEB予約も可能
出典:無料法律相談のご利用の流れ / 法テラス公式トップ
相談時に準備するもの
法テラス公式は、借金相談の場合の準備物を次のように案内しています。
- 借入先(名称、住所)
- 借入時期
- 現在の借金の額
整理すると次の通りです。
- 裁判所や債権者から届いた書類(訴状・調停呼出状・督促状・請求書など、ある場合のみ)
- 借入先・借入時期・現在の借金額を一覧にしたメモ
すべて揃わなくても相談は可能です。手元にあるものを持参すれば、相談時に必要な情報を整理してもらえます。
なお、無料法律相談の後に弁護士・司法書士費用の立替制度の利用を希望する場合は、別途、収入・資産を示す書類(給与明細・預貯金通帳など)と住民票が必要になります(詳しくは後述の「審査に必要な書類」を参照)。
弁護士・司法書士費用の立替制度の使い方
無料相談だけでは解決せず、弁護士・司法書士への依頼が必要な場合に利用するのが「立替制度」です。
立替制度の特徴(無利息・分割返済)
- 立替金には利息がつきません
- 立替えた費用は、被援助者が毎月分割で返済します
- 返済は金融機関の自動引落手続で行う
- 生活保護受給中は返済が猶予・免除される場合があります
月々の返済額の目安
立替金の月々の返済額は、原則として 5,000円〜10,000円程度です。事件の種類や立替額によって変動します。
ただし、事件の種類によっては、生活保護を受給している方を除き、裁判所に納める費用(自己破産の予納金など)が本人負担になります。
立替制度の利用の流れ(STEP1〜5)
STEP1:弁護士・司法書士に相談する
問題解決のために必要な手続きや今後の見通しを、立替制度の利用前に弁護士・司法書士に相談します。依頼したい場合はその旨を伝えます。
STEP2:審査に必要な書類を準備する
法テラスの立替制度には審査があります。収入・資産が基準以下か、勝訴見込みがあるかなどを確認します。
STEP3:審査が完了する
審査が完了すると「援助開始決定」が出ます。決定書・契約書・返済案内を受け取り、契約書にサインして提出します。
STEP4:弁護士・司法書士が問題解決に動く
援助が開始されると、弁護士・司法書士が問題解決のために動き始めます。同時に、立替費用の返済も開始されます。
STEP5:問題が解決する
問題が解決すると、弁護士・司法書士が法テラスに報告書を提出します。成果に応じて報酬が決定され、返済方法も事件結果に応じて調整されます。
審査に必要な書類
審査では、本人確認・資力確認・割賦償還用口座の情報が必要です。具体的には次のような書類が求められます。
- 住民票
- 給与明細・課税証明・年金通知などの収入を示す資料
- 預貯金通帳・残高証明などの資産を示す資料
- 債務一覧表
立替金の返済が猶予・免除されるケース
法テラスの立替制度を利用すると、原則として月々5,000〜10,000円程度で立替金を返済します。ただし、生活保護受給中などの場合は、返済の猶予や免除を受けられることがあります。
生活保護受給中は返済が猶予される
法テラス公式は次のように定めています。
被援助者が生活保護を受給している場合は、立替金の償還について、援助終結まで猶予されることがあります。
生活保護を受給している間は、立替金の返済が事件終結まで猶予される場合があります。返済が猶予されている期間も、立替金そのものがなくなるわけではない点に注意してください。
援助終結後の返済免除申請
事件が終結した後も、生活が困難な状態が続く場合は、立替金の返済免除を申請できます。
法テラス公式は次のように定めています。
立替金の償還未済額の償還の免除を希望する場合は、全ての援助事件の終結決定以降に、(中略)「償還免除申請書」を必要書類とともに法テラス本部(免除係)へ提出してください。
申請にあたっての注意点や免除の要件は、法テラスが公開している「償還免除申請書」や「生活保護を受給していない方の償還免除申請について」で確認できます。
法テラスを使う前に知っておきたい注意点
法テラスは便利な制度ですが、利用前に把握しておきたい点があります。
法テラスは特定の弁護士を推薦・紹介しない
法テラスは公的な機関として中立を保つため、特定の弁護士・司法書士を推薦したり紹介したりすることはありません。
法テラス公式(各地方事務所の契約弁護士・司法書士名簿)は次のように明記しています。
この名簿は、法テラスが特定の弁護士・司法書士を推薦や紹介するものではありません。相談および事件を依頼される場合、依頼を引き受けるか否かはそれぞれの契約弁護士・司法書士が自由に判断いたします。その判断について、法テラスが干渉するものではありません。
実務上、相談者が弁護士・司法書士を選ぶ方法は次の通りです。
- 法テラスの事務所での無料相談:相談時に対応する弁護士・司法書士は、その日その時間に担当する契約弁護士の中から決まります。相談者が事前に指名することはできません
- 契約弁護士の事務所での無料相談:法テラスが各地方事務所で公開している契約弁護士・司法書士名簿から、相談者自身が選んで連絡することができます
「相談したい弁護士がいる」場合は、その弁護士が法テラスと契約していれば、その事務所で無料相談・立替制度を利用できます。
なお、弁護士・司法書士側にも受任するか否かの判断権があるため、必ず依頼を引き受けてもらえるとは限りません(出典:法テラス埼玉|契約弁護士・司法書士名簿)。
法テラスが特定の弁護士を「紹介・推薦」することはできません。法テラスから紹介される弁護士は基本的に法テラス側で割り当てられるため、依頼者側で完全に自由に選べるわけではありません。
ただし、「相談したい弁護士がいる」場合は、その弁護士が法テラスと契約していれば、その事務所で立替制度を利用できます。
審査に2週間程度かかる(急ぎの場合は要検討)
立替制度の利用には審査があり、書類提出から援助開始決定まで一定の時間がかかります。法テラス公式は次のように案内しています。
A 通常申込みから決定まで2週間程度かかります。ただし、提出書類に不備がある場合やお盆・年末年始などは、決定までさらに時間がかかることがあります。
整理すると次の通りです。
- 通常の審査期間:申込みから決定まで2週間程度
- 提出書類に不備がある場合:さらに時間がかかる
- お盆・年末年始:さらに時間がかかる
督促が強い・差押えが迫っている・裁判所からの呼出状が届いているなど、急ぎのケースでは2週間の審査を待つ余裕がない場合があります。
このような場合は、法テラスと並行して弁護士事務所への直接相談(分割払いの相談など)も検討してください。
自己破産の場合は予納金が本人負担
立替制度で立替えてもらえるのは「弁護士・司法書士の費用」が中心です。自己破産の場合、裁判所に納める予納金(少額管財事件で20万円程度)は本人負担となります。
立替金の返済は事件終結後も続く
事件が解決した後も、立替金の返済は月々続きます。返済期間中に経済状況が悪化した場合は、法テラスに相談すれば返済猶予などの対応を検討してもらえます(詳しくは前述の「立替金の返済が猶予・免除されるケース」を参照)。
法テラスが使えない場合の選択肢
資力基準を超える、審査を待てないなどの理由で法テラスが使えない場合、次の選択肢があります。
弁護士事務所の分割払い・後払い相談
多くの弁護士・司法書士事務所は、債務整理の費用について分割払いや後払いに対応しています。問い合わせ時に「弁護士費用を一括で払えないため、分割または後払いの可否を知りたい」と最初に伝えると話が早く進みます。
確認すべき項目
- 総額の見積もり(着手金・報酬・実費・追加費用まで)
- 支払開始時期(依頼前/依頼直後/和解後など)
- 月額と回数
- 途中で払えなくなった場合の扱い
任意整理の和解後に返済が苦しくなった場合は、任意整理で今月だけ払えない時の対処法も参考にしてください。
弁護士会の法律相談センター
各都道府県の弁護士会が運営する相談センターです。誰でも利用でき、借金問題に詳しい弁護士から30分5,500円程度(地域によって異なる)でアドバイスを受けられます。資力基準はありません。
自治体の無料相談窓口
市区町村が運営する無料法律相談窓口があります。多くは予約制で、月数回・1回30分程度の枠です。利用には居住地の条件があることが一般的です。
債務整理を法テラスで進める場合の費用目安
法テラスでは、債務整理の種類ごとに標準的な立替金額が設定されています。地域や事件内容で多少異なるため、目安として参考にしてください。
任意整理の費用目安
任意整理を法テラスの立替制度で進める場合、債権者の数に応じて立替金額が決まります。法テラス公式は次のように案内しています。
任意整理事件については、債権者(お金を借りた貸金業者や金融会社)の数によって依頼時の費用(着手金や実費)が異なります。また、原則として報酬金は発生しませんが、過払金を回収できた場合、報酬金が発生します。
公式の費用目安は次の通りです。
| 債権者数 | 着手金 | 実費 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 1社 | 33,000円 | 10,000円 | 43,000円 |
| 2社 | 49,500円 | 15,000円 | 64,500円 |
| 3社 | 66,000円 | 20,000円 | 86,000円 |
| 4社 | 88,000円 | 20,000円 | 108,000円 |
| 5社 | 110,000円 | 25,000円 | 135,000円 |
| 6〜10社 | 154,000円 | 25,000円 | 179,000円 |
| 11〜20社 | 176,000円 | 30,000円 | 206,000円 |
| 21社以上 | 198,000円 | 35,000円 | 233,000円 |
なお、実際の費用は事件の内容により審査で決まります。必ずこの金額になるとは限らず、事件の困難度などに応じて着手金が増減する場合があります。
この合計金額を、月々5,000〜10,000円程度の分割で法テラスに返済していく仕組みです。例えば債権者3社の場合、合計86,000円を月額10,000円で返済するなら約9ヶ月、月額5,000円なら約18ヶ月で完済となります。
過払金が回収できた場合は、別途報酬金が発生します。
任意整理の手続き全体は任意整理とは|手続きの流れと費用で詳しく解説しています。
自己破産の費用目安
自己破産を法テラスの立替制度で進める場合、債権者の数に応じて立替金額が決まります。法テラス公式は次のように案内しています。
自己破産事件については、債権者(お金を借りた貸金業者や金融会社)の数によって依頼時の費用(着手金や実費)が異なります。また、原則として報酬金は発生しませんが、過払金を回収できた場合、報酬金が発生します。
公式の費用目安は次の通りです。
| 債権者数 | 着手金 | 実費 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 1〜10社 | 132,000円 | 23,000円 | 155,000円 |
| 11〜20社 | 154,000円 | 23,000円 | 177,000円 |
| 21社以上 | 187,000円 | 23,000円 | 210,000円 |
なお、実際の費用は事件の内容により審査で決まります。必ずこの金額になるとは限らず、事件の困難度などに応じて着手金が増減する場合があります。
この合計金額を、月々5,000〜10,000円程度の分割で法テラスに返済していく仕組みです。例えば債権者5社の場合、合計155,000円を月額10,000円で返済するなら約16ヶ月、月額5,000円なら約31ヶ月で完済となります。
上記は弁護士・司法書士への着手金と実費のみの金額です。裁判所に納める予納金は別途必要となり、生活保護を受給している方を除き立替対象外となります。
破産管財人の選任が必要ない場合(同時廃止事件)は、裁判所に納める実費や申立てまでにかかる実費として3万円弱程度が必要です。
破産管財人の選任が必要な場合(管財事件)は、資産の額に応じて、裁判所に数十万円〜数百万円の予納金を納める必要があります。(出典:法テラス公式|自己破産する場合、どの程度の費用がかかりますか)。
自己破産の手続き全体は自己破産とは|手続きの流れと費用で詳しく解説しています。
個人再生の費用目安
個人再生は、民事再生法の第13章「小規模個人再生及び給与所得者等再生に関する特則」に基づく手続きで、個人のみが利用できる債務整理制度です。借金総額が5,000万円以下(住宅ローン除く)の方を対象とし、手続きを簡略化したものです。
法テラス公式の「立替基準表(業務方法書別表3)」では、この手続きが「民事再生手続」として記載されています。法律上の正式名称(民事再生法に基づく手続き)でそう表記されていますが、債権者数別の金額構造から見て実態としては個人再生(小規模個人再生など)を指しています。一般の方が利用する民事再生は、ほぼ個人再生のことです。
法テラス公式の立替基準は次の通りです(税抜)。
| 債権者数 | 実費等 | 着手金 |
|---|---|---|
| 1〜10社 | 35,000円 | 165,000円 |
| 11〜20社 | 35,000円 | 187,000円 |
| 21社以上 | 35,000円 | 220,000円 |
実際には消費税が加算され、事件の困難度に応じて増減します。立替制度の利用申込時に、審査で確定します。
この合計金額を、月々5,000〜10,000円程度の分割で法テラスに返済していく仕組みです。例えば債権者5社の場合、合計200,000円を月額10,000円で返済するなら約20ヶ月、月額5,000円なら約40ヶ月で完済となります。ただし、原則として事件終結後3年以内の完済が求められるため、最終的な月額は審査で調整されます。
注意:上記は弁護士・司法書士への着手金と実費のみの金額です。個人再生事件の予納金は、生活保護の受給有無にかかわらず立替対象外となります(前述の「自己破産・個人再生の予納金は原則として立替対象外」を参照)。住宅ローン特則を利用する場合は別途加算されます。
個人再生の手続き全体は個人再生とは|手続きの流れと費用で詳しく解説しています。
債務整理の費用相場全体は債務整理の費用相場も参考にしてください。
そもそも自分はどの手続きが合うか確認したい方へ
法テラスを使う前に、まず任意整理・個人再生・自己破産のどれが自分の状況に向いているかを確認しておくと、相談がスムーズになります。
法テラスの利用についてよくある質問(FAQ)
弁護士・司法書士事務所を比較したい方へ
編集部が1,024人調査をもとに、解決能力・トータル費用・人柄の3軸で事務所を比較しています。→ 債務整理に対応する事務所を比較する
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監修者

弁護士 安沢 尚志
ガイア総合法律事務所代表。
中央大学法学部・慶應義塾大学法科大学院卒業。2014年弁護士登録。東京弁護士会所属(登録番号50049)。
東京都内の法律事務所勤務後、ガイア総合法律事務所設立。企業法務、離婚・男女問題、不動産トラブル、債務整理、労働問題、交通事故等幅広い分野で法律相談や訴訟等のご相談を解決。
