債務整理経験者1,024人に聞いた「相談先の決め手」:最重要は解決能力、次点はトータル費用

債務整理を経験してみて、相談する弁護士、司法書士を選ぶ際最も大切だと思うポイントを教えてください
執筆者:大泉聡

債務整理を弁護士・司法書士に依頼したことがある1,024人を対象に、相談先を選ぶ際の「決め手」を調べました(RRPオンライン調査/2023年7月14–17日)。

本調査は、A:重視したポイント〈複数回答〉と、B:最重要・2番目・3番目〈各単一回答〉の2つの指標で構成。Aは「あると望ましい条件」、Bは「実際の優先度」を示します。

結果、最重要の1位は「解決能力・経験値」、次点は「トータル費用」、最終段階では「人柄」が大事でありという傾向が確認できました。

評価軸や重み付けの考え方は、ランキングの作成基準・重み付け・更新履歴に詳しくまとめています。具体的な比較は債務整理おすすめ法律事務所【最新版】比較30選をご覧ください。

目次

調査概要(方法・対象・注意点)

  • 名称:「債務整理時の相談先」に関する調査
  • 期間:2023/7/14–7/17
  • 方法:RRP(リンクアンドパートナーズ)によるオンライン調査
  • 対象弁護士・司法書士に債務整理を依頼した経験があるパネルモニター
  • 有効回答n=1,024
  • モニター提供元:ゼネラルリサーチ
  • 集計:単一/複数回答を設問ごとに明記。小数丸めにより合計が100%にならない場合あり。
  • 限界の明示:オンラインパネルゆえの選択バイアス、自己申告に伴う回想バイアス、事務所名の特定不可→一般的傾向として解釈。

この調査で扱う「2つの指標」と読み方

「2つの指標」

A:重視したポイント〈複数回答〉
“あれば望ましい・重視する”項目に複数チェック。関心や必須条件の広がりを示す(合計は100%を超える)。

B:1番目/2番目/3番目〈単一回答〉
優先順位を1つずつ選ぶ形式。実際の決め手になりやすい指標(各設問は合計100%)。

注:本記事の解釈は、当サイトの評価軸(費用/実績・情報開示)に基づきます。定義と更新履歴はランキングの作成基準・重み付け・更新履歴で公開しています。

要点

  • 上記Bに当たる優先順位の最重要(単一回答)は「解決能力・経験値」35.8%、次いで「トータル費用」32.0%、3位は「人柄」13.4%。
  • 無料相談の有無」「事務所の場所」は複数回答では上位だが、最終判断の決め手としては相対的に下がる。
  • 不満の中心は「連絡対応」「対応スピード」「解決能力」。選ぶ際はSLA(初回返信・進捗報告頻度)や実績の開示を確認したい。

総合重要度(編集部の参考スコア)

債務整理を経験してみて、相談する弁護士、司法書士を選ぶ際最も大切だと思うポイントを教えてください
事前にどのような情報があれば相談する弁護士・司法書士事務所を選びやすいか

B(単一回答)の1位=3点/2位=2点/3位=1点のボルダ集計で、“優先度の強さ”を参考表示(相対%)。
※母集団n=1,024、編集部試算の参考値
です。

債務整理相談時優先したいこと
  • 解決能力・経験値:30.4%
  • トータル費用:26.8%
  • 人柄:19.5%
  • 事務所の場所:12.8%
  • 無料相談の有無:10.4%

決め手は解決能力→費用→人柄の順に効きやすい。

相談先で「重視したポイント」〈複数回答〉

債務整理について相談する弁護士・司法書士事務所を選ぶ際に重視したポイント
相談先で「重視したポイント」
  • 1位 無料相談の有無 45.1%
  • 2位 料金の安さ 44.5%
  • 3位 債務整理に精通している 35.3%
  • 4位 事務所の場所 23.2%
  • 5位 事務所の実績 21.9%
  • 6位 弁護士(司法書士)の人柄 20.5%

費用(特に無料相談のしやすさ)と基礎的な専門性が“まず見たい情報”。ただし優先順位でみると(次章)、決め手は別になりやすい。

最も大切なポイント〈単一回答〉

最も大切なポイント
  • 解決能力・経験値 35.8%(最多)
  • トータル費用 32.0%
  • 人柄 13.4%
  • 事務所の場所 8.2%
  • 無料相談の有無 7.6%
  • その他 1.0%

債務整理を経験した1,024人に「相談先(弁護士・司法書士)を選ぶ際、最も大切だと思うポイント」を単一回答で尋ねたところ、最多は**「弁護士・司法書士の解決能力・問題への慣れ/経験値」35.8%でした。次いで「トータル費用」32.0%「弁護士・司法書士の人柄」13.4%が続きます。

価格そのもの
より解決できる力の裏づけ(経験・慣れ・実績の開示)が第一関門。

2番目に大切なポイント〈単一回答〉

2番目大切なポイント
  • 解決能力・経験値 28.3%(最多)
  • トータル費用 22.6%
  • 人柄 21.6%
  • 事務所の場所 15.9%
  • 無料相談の有無 10.7%
  • その他 0.9%

解決能力と費用が引き続き上位。人柄も僅差で食い込んでいます。

3番目に大切なポイント〈単一回答〉

3番目大切なポイント
  • 人柄 31.6%(最多)
  • 事務所の場所 19.1%
  • トータル費用 16.8%(同率:無料相談16.8%)
  • 解決能力・経験値 15.0%
  • その他 0.7%

最終判断の段階ではコミュニケーション適合(相性)が効くようです。費用・能力でふるいにかけ、最後は人柄で納得して相談したいという心理が覗けます。

情報収集の自己評価と不満点

次に、債務整理を行う際、自身のみで十分な情報収集ができたのかどうか伺いました。

自力の情報収集は十分だったか

自力の情報収集は十分だったか
  • 「それなりにできた」49.7%/「かなりできた」21.4%
  • 「あまりできなかった」20.5%/「まったくできなかった」8.4%

およそ3割の方が、自身のみでは十分な情報収集ができなかったと回答しました。

手続き全体で不満はあったか(単一回答)

債務整理における一連の手続きの中で不満なことはありましたか?

あった 45.1%なかった 54.9%

不満の内訳(複数回答・不満あり回答者ベース n=462)

  • 連絡対応(自分への連絡) 43.9%
  • 債権者への対応スピードの遅さ 39.8%
  • 解決能力・経験値への不満 27.1%
  • 当初説明より費用が高くなった 18.2%

連絡の質・初動速度・解決力が納得感のカギになっているようです。

よかった点(複数回答)

良かった点
  • 自分への連絡が丁寧で迅速 35.6%
  • 丁寧な説明 33.6%
  • 親身な対応 33.5%
  • 債権者への対応が迅速・適切 33.0%
  • 具体的なアドバイス 22.2%
  • 裁判所への手続きや対応が安心 14.7%

連絡・説明・親身さ・スピードが満足を押し上げています。

関連リンク

関連リンク

付録(データの公開)

本記事の結果は集計CSVとして公開しています。設問原文や選択肢、ベースn、単一/複数回答の別を明記しています。

集計表(CSV)

編集部コメント

債務整理相談時に大切な最重要な要素は“解決できる力”。価格は大切ですが、あくまで経験値の裏づけが先という結果に。

連絡の速さと丁寧さが満足・不満を左右しています。連絡フローが明快な事務所が満足度を高めているようです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次