
監修者:弁護士 川崎 智宏
「リボ払いってそんなにやばいの?」
毎月の支払額が一定なので安心して使っていたら、気づけば残高が減らない。「返済が終わらない」「総額が思ったより高い」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、リボ払いが“やばい”と言われる3つの理由を具体例で解説し、今からできる対策や、返済が苦しいときの選択肢まで整理します。
リボ払いがやばい3つの理由!リボ払いはデメリットしかないの?

リボ払いが「やばい」と言われるのには、明確な理由があります。
- 借金なのに気軽に使えてしまう
- 返済が終わりにくい
- 支払総額が大きくなりやすい
順番に解説します。
① リボ払いは“借金の一種”だからやばい
「リボ払いは借金ではない」と思っている方もいますが、実際には支払いを後回しにしているだけです。
金融庁の「基礎から学べる金融ガイド」でも、
クレジットとは、代金を後払いにすること、カード会社に立て替えてもらうこと
と説明されています。
ショッピングの場合は「立替払い」という形式ですが、実質的には借金と同じく返済義務が発生します。
さらにリボ払いの手数料(実質年率)は 15〜18%程度 が一般的で、決して低い水準ではありません。
仕組みを理解せずに使うと、気づかないうちに負債が膨らむ可能性があります。
② 返済が終わりにくいからやばい
リボ払いは毎月の支払額が一定なので、家計への負担は軽く見えます。しかし問題は「内訳」です。
支払額の中には
- 元金(残高を減らす部分)
- 手数料(利息)
が含まれています。
残高が大きいほど利息の割合が増え、元金がなかなか減りません。
その結果、
- 返済期間が長期化する
- 途中で追加利用するとさらに延びる
- 気づけば100万円以上の残高になる
といったケースも珍しくありません。
③ 支払総額が高額になりやすいからやばい
リボ払いは、完済まで手数料がかかり続けます。そのため、返済期間が長いほど総支払額も増えます。
実際のシミュレーション例を見てみましょう。
■ 例:20万円をリボ払い(元金定額方式・月1万円)
- 借入:20万円
- 支払い回数:20回
- 支払総額:226,250円
- 手数料:26,250円
→ 借入額の約13%が手数料です。
■ 例:100万円をリボ払い(元金定額方式)
- 借入:100万円
- 最低支払元金:月19,000円からスタート(※規約により変動)
- 初回の支払額:約31,500円(元金19,000円+手数料12,500円)
- 支払い回数:86回
- 支払総額:1,483,155円
- 手数料:483,155円
つまり、
・最初は毎月3万円前後の支払い
・途中から2万円台へ
・後半は1万円台へ
と徐々に減っていきますが、約7年(86回)払い続けることになります。その結果、100万円の利用に対して、約48万円もの手数料を支払う計算になります。
補足:リボ払いには「方式の違い」がある
実は、リボ払いには毎月の支払額の決まり方に違いがあります。代表的なのが次の2つです。
- 元金定額方式:毎月の元金を一定額ずつ返済する方式
- 元利定額方式:毎月の支払総額(元金+手数料)を一定にする方式
方式が違うと、返済回数や総支払額にも差が出ます。
元利定額方式と元金定額方式の比較
| 借入 | 方式 | 回数 | 総額 |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 元金定額 | 20回 | 226,250円 |
| 20万円 | 元利定額 | 24回 | 231,599円 |
| 100万円 | 元金定額 | 86回 | 1,483,155円 |
| 100万円 | 元利定額 | 79回 | 1,579,320円 |
元利定額方式は毎月の支払額が一定ですが、初期は利息の割合が高く、総額が増えやすい傾向があります。
まとめ:なぜリボ払いは「やばい」と言われるのか
リボ払い自体が違法なわけではありません。しかし、
- 借金である自覚が薄れやすい
- 元金が減りにくい
- 返済が長期化しやすい
- 総支払額が増えやすい
という特徴があります。
収入や貯蓄に十分な余裕がある場合を除き、仕組みを理解せずに利用すると負担が大きくなりやすい支払い方法といえるでしょう。
リボ払いをやめたい・リボ地獄にならない4つの対策・注意点

リボ地獄に陥らないためには、どういった対策をすれば良いのでしょうか?
リボ払い専用カードを作らない
まず大前提として一番大切な注意点・対策は、「リボ専用カード」を作らないという点です。
クレジットカードの中には、リボ払いにしか対応していない「リボ専用カード」があります。
通常のカードよりもポイント還元率が高かったり特典が多かったりするので、カード発行の際についついリボ専用カードを選択してしまう方がいます。
しかし「リボ専用カード」を使うと当然のようにすべての支払いがリボ払いとなり、高額な手数料を払わされてしまいます。
還元されるポイントよりも支払手数料の方が高額なので、リボ専用カードを作るべきではありません。
リボ払いを使わない設定にする、リボ払いを選択しない
上記と似たようなリスクとして「リボ払い設定」があります。
カードを発行したとき、多くのカードでは当初「一括払い設定」になっているものですが、カード会社によっては当初の標準設定が「リボ払い設定」になっているケースがあります。
その場合、設定を変えずにカードを使っていると、当然のようにリボ払いが適用されて高額な利息を払い続けることになってしまいます。
カードの発行を受けたら、標準でリボ払いが適用されていないか確認して、もしリボ払いになっていたら早急に一括払い設定に変更することをおすすめします。
また、設定のほか、支払の際にリボ払いを選択しないことも当然ですが大切です。普段のクレジットカード利用の際、リボ払いではなく「一括払い」か「分割払い」を選びます。
カードを使いすぎない
一般に、クレジットカードでは利用時にリボ払いを選択しなくても、後に返済が苦しいと感じたときにリボ払いに変更して適用できます。
せっかくリボ払いを利用しないよう注意していても、後からリボ払いに変更してしまっては意味がありません。
このような事態に陥らないためには、カードを使いすぎないことです。
返済可能な範囲に利用額を抑えておけば、リボ払いに変更せずに済みます。
またどうしても返済が苦しくてリボ払いにしたい場合でも、安易に変更する前に家族などに相談をして一番良い方法を考えましょう。
分割払いや一括払いで何とか支払えないか検討すべきですし、どうしても払えないほどの借金であれば債務整理する方法もあります。
利用してしまったら、すぐにリボ一括返済する
もしもリボ払いを利用してしまったなら、早期に繰り上げ返済や一括返済をしましょう。
リボ払いを選択しても、ずっとリボ払いを適用し続けないといけないわけではありません。途中で一部や全部、繰り上げ返済することも可能です。
預金に余裕ができたときやボーナス時などにできるだけリボ払いの借金を返済し、残高を減らしましょう。
先にシミュレーションしたように、リボ払いも残額が少なければそれほど高い手数料にはなりません(20万円を1万円ずつ返済するなら手数料は26,000円程度です)。
早めに残高を減らして完済すれば支払い総額も抑えられますし、多重債務にもつながりません。
どうしてもクレジットカードの支払いが残高不足で苦しい時だけに限定するようにしましょう。
【まとめ】リボ地獄に陥らないための事前対策
- リボ専用カードを作らない
- そもそもリボ払いを選択しない
- とにかくカードを使いすぎない
- 利用してしまったら、すぐにリボ一括返済する
リボ地獄に陥った場合の2つの解決方法

注意しているつもりでも、リボ払いをついつい利用しすぎてリボ地獄に陥ってしまったらどうしたら良いのでしょうか?
繰り上げ返済、リボ一括返済する
リボ地獄に陥った場合でも、まずは繰り上げ返済やリボ一括返済を検討しましょう。
他に借金がなくてリボ払いのクレジットカード一本であれば、毎月の支払いが苦しくてたちまち返済に困る、という状況にはならないはずです。
とにかくお金をためて繰り上げ返済を重ね、残金はできる限り一括返済で完済します。
リボ一括返済の具体的な手順
リボ払いで繰り上げ返済をするには、カード会社で専用の手続きが必要です。
多くのカード会社では、ネットから一括払いや繰り上げ返済の申請を受け付けています。
会員専用画面にログインして「支払額の調整」「リボおまとめ払い」「全額返済」などを選択して残額の一括返済の手続きを進めます。
返済方法には口座引き落としと銀行振込があります。両方利用できるケースもありますが、振込にしか対応していないカード会社もあるので、サイト上の案内を読んで正しく対応しましょう。
会員画面へのログイン方法や一括返済のための操作方法が分からない場合には、電話での問い合わせも可能です。
カードの裏面に書いてある顧客用の問い合わせ用電話番号やカード会社のサイトに記載されている電話番号にかけてみて、一括払いの方法を聞いて確認しましょう。
リボ払い分を債務整理で整理する(返済が難しいときの選択肢)
リボ払いが重なって、繰上げ返済や一括返済がどうしても難しい場合は、債務整理で返済負担を見直す方法があります。
中でも任意整理は、状況によってはリボ払いの負担を軽くできる選択肢の一つです。
任意整理とは、貸金業者やカード会社と話し合い、毎月の返済額や返済方法を現実的な形に調整する手続きです。
多くの場合、交渉の結果として将来利息や手数料がカットされることがあり、返済総額や毎月の負担が下がる可能性があります。
※ただし、減額の可否や条件は、契約内容・返済状況・相手方の対応などで変わります。
リボ払いでおそろしいのはまさにこの「利息や手数料」なので、任意整理でカットしてもらえた場合、返済額が抑えられ問題が解決されるでしょう。
たとえばリボ払いで100万円分利用して48万円の手数料が発生するケースでも、48万円のうち、任意整理開始時点までの利息や手数料に限定されるため、48万円の手数料の全額の支払いは必要なくなります。
任意整理の場合、だいたい5年以内には返済しなければならないので、残高が100万円なら月17,000円程度の支払いを5年継続すれば完済できます。また毎月27,000円程度支払えば3年で完済可能です。
またリボ払いをきっかけに他にも借金を重ねて多重債務状態になってしまっていたり、債権者から督促を受けていたりする状態でも債務整理を行うことで解決できます。
これまで説明してきた、任意整理もを行うこともできますし、任意整理により解決しない場合には個人再生をすれば、債務額を元本ごと大きく減らしてもらえます。
それでも解決できない場合、最終手段として自己破産をして免責されれば、借金は0になります。
自己破産をすれば、リボ払いだけではなく他の消費者金融やクレジットカードのキャッシング・ショッピングの分割払い、滞納家賃や電話代などもすべてチャラにしてもらえます。
債権者から給料などを差し押さえられている状態でも、個人再生や自己破産をすれば差押え手続きが進むことを止めることができます。
リボ地獄でも解決できないことは決してないので、あきらめずに専門家に相談してみることを強くおすすめします。
リボ払いを続けるとどうなる?(返済が終わりにくい理由)
ここまでお読み頂いたら、リボ払いがどれほどヤバイかよく分かって頂けたと思います。
実際軽い気持ちでリボ払いを利用すると返済が長期化しやすいので、利用前に条件を確認しよう
苦しい状況でも諦めずに今できる対応を進めていきましょう!
リボ払いに関するよくある質問 金利や仕組みは?
リボ払いはなぜやばいのか?
リボ払いの場合、延々と借り増しを続けても毎月の返済回数は一定なので、利用者は負担を感じません。「いくらでもお金を借りられる、ショッピングができる」と思ってしまい、ついつい使いすぎてしまいます。
しかし実際には借金残高がどんどん増えて、将来に返済しなければならない負債額がどんどん大きくなっているのです。気がついたら到底返済できないくらいの金額に膨れあがっているケースも少なくありません。
リボ払いのやばさは、借金額がどんどん大きくなってしまい毎月の一定額の返済では残高がほとんど減らなくなってしまうことにあります。
リボ地獄に陥らないための事前の対策方法は?
リボ地獄に陥らないための事前の対策方法は、支払の際にそもそもリボ払いを選択しないのが一番確実な予防方法となります。
普段のクレジットカード利用の際、リボ払いではなく「一括払い」か「分割払い」を選びます。
またポイントなどにつられてリボ専用カードを作ってはいけません。カードの返済設定についても「リボルビング払い」が適用されていないかきちんと確かめて、リボ払いに設定されていたらすぐに手動で一括払いに変更しましょう。
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